昭和35年「復興天守」:藤岡道雄の知略と市民の熱意

石垣を守る「独立基礎構造」の知恵
昭和35年(1960年)、市民の悲願であった天守閣が完工した。設計を主導した藤岡道雄氏は、東大模型や古写真を基礎資料としつつ、当時の法規制や予算の中で鉄筋コンクリート造を選択。
一方で、震災後に応急的に積み直され脆弱だった石垣を守るため、岩盤まで90本のコンクリート杭を打ち込み、天守の荷重を石垣にかけない独立基礎構造を考案した。
寄付で築かれた「ハイブリッド天守」
外観は宝永天守を基本としたが、観光展望の利便性から江戸期の城絵図(寛永期)に見られる「高欄」が最上階に追加された。
総工費約8,000万円のうち、約3割にあたる2,500万円が市民や企業からの寄付で賄われた事実は、この城が「市民の誇り」の結晶であることを物語っている。

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